小児予防接種とは

小児予防接種のイメージ写真

予防接種とは、ある病原体(細菌、ウイルス 等)に感染して発症することで、生命に影響あるいは重症化するリスクのある感染症にできるだけ罹患しないよう、あらかじめワクチンを体内へ接種していく予防対策のことをいいます。

そもそもワクチンとは、感染症の原因である病原体をもとにして、その病原性を極限まで弱める(生ワクチン)、あるいは無力化(感染する能力を取り除く)させる(不活化ワクチン)などして作られた液体になります。これを体内に接種していくことで、特定の感染症に対する免疫がつけられるようになります。その後、同様の病原体が体内に侵入したとしても発症しにくい、もしくは発症しても軽度な症状で済むようになります。

そもそも赤ちゃんは、母体から様々な免疫を授かって生まれてきますが、これらは成長と共に減衰していきます。その後、生後半年を過ぎる頃には免疫は低下し、あらゆる病気に罹患しやすい状態になります。感染症によっては生命の危険がある病気もあります。このようなリスクをできるだけ低減させるために行われるのが予防接種です。

お持ちいただくもの

  • 診察券(初めての方は当日お渡しします)
  • 母子手帳
  • 保険証orマイナンバーカード
    (マイナンバーカードは健康保険証に登録済みであれば可)
  • お薬手帳

予診票は当日クリニックで記載していただきます。
予約時間の10分前にはお越しください。

接種の注意事項

  • 体温が37.5℃以上、発熱のある方は接種をお断りしております。
  • 他院で当日予防接種をされた方は、当院で同日の予防接種は行えません。
  • 2~3日以内に感冒症状(咳・鼻水)のある方は診察の上、後日接種になる可能性がございます。
  • 当日キャンセルはご遠慮ください。
    体調不良の場合は前日までに必ずご連絡をお願いいたします。

定期接種と任意接種

一口に予防接種と言いましても、定期接種と任意接種に分けられます。定期接種は、予防接種法に基づいて実施されるワクチン接種になります。市区町村が主体となって行い、推奨年齢の期間に接種することができれば、費用は原則公費負担となります。一方の任意接種は、個人で接種するか否かを判断するワクチンになります。したがって、費用は全額自己負担となりますが、ワクチンの種類によっては自治体で一部公費負担になることもあります。ちなみに定期接種のワクチンで定期接種可能な時期を過ぎてから受けるという場合は、任意接種扱いとなります。

なお小児に行われる定期接種、任意接種は以下の通りです。

現在当院では、「インフルエンザワクチン」の接種のみ対応しております。
その他ワクチン接種につきましては、開始次第順次お知らせさせていただきます。

定期接種

※現在当院ではインフルエンザワクチン接種のみ対応しております。

ワクチンの種類 予防できる感染症 定期接種が推奨されている期間と回数
ロタウイルスワクチン
【生ワクチン】
(1価(ロタリックス)もしくは5価(ロタテック)のどちらかを選択)
感染性胃腸炎 生後6週から接種可能(接種の推奨は生後8週より)です。1価を選択した場合は計2回(生後24週までに接種を終了)、5価を選択した場合は計3回(生後32週までに接種を終了)の接種になります。
B型肝炎ワクチン
【不活化ワクチン】
B型肝炎 生後2~4ヵ月未満の間に2回、7~9ヵ月未満の間に1回の計3回を接種します。
ヒブワクチン(Hib)
【不活化ワクチン】
ヒブ感染症(細菌性髄膜炎 など) 生後2~5ヵ月未満の間に3回と、生後12~15ヵ月未満の間に1回の計4回の接種です。
小児用肺炎球菌ワクチン
【不活化ワクチン】
肺炎球菌による感染症(細菌性髄膜炎 など) 生後2~5ヵ月未満の間に3回、生後12~15ヵ月未満の間に1回の計4回の接種になります。
四種混合(DPT-IPV)ワクチン
【不活化ワクチン】
ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ 生後3ヵ月~6ヵ月未満の間に3回、生後12ヵ月~18ヵ月未満の間に1回の計4回を接種します。
BCGワクチン
【生ワクチン】
結核 生後5ヵ月~8ヵ月未満の間に接種します(1回)。
MR(麻疹・風疹混合)ワクチン
【生ワクチン】
麻疹(はしか)、風疹 1歳~2歳未満の間に1回、小学校就学1年前の間(幼稚園や保育所での年長児)に1回の計2回の接種です。
水痘ワクチン
【生ワクチン】
水痘(水ぼうそう) 1歳~1歳3ヵ月未満の間に1回、1回目の接種から半年~1年程度の間隔を空けて1回の計2回を接種します。
日本脳炎ワクチン
【不活化ワクチン】
日本脳炎 3歳~4歳未満の間に2回、さらに2回目の接種後に1年程度間隔を空けて1回、その後9~13歳未満の間に1回の計4回の接種が必要です。
二種混合ワクチン
【不活化ワクチン】
ジフテリア、破傷風 11~13歳未満の間に接種します(1回)。
HPV
(ヒトパピローマウイルス)
ワクチン
【不活化ワクチン】
子宮頸がん 推奨期間は中学1年生の女子とされ、可能期間は、小6の1年間と中2~高1の年齢に相当する女子としています。3種類あるワクチン(2価、4価、9価)から希望のワクチンを選択。
2価(サーバリックス)は、初回の接種から1ヵ月の間隔を空けて2回目、初回から半年の間隔を空けて3回目を接種します。
4価(ガーダシル)は、初回の接種から2ヵ月の間隔を空けて2回目、初回から半年の間隔を空けて3回目を接種します。
9価(シルガード9)は、15歳未満で初回の接種を受けた場合は計2回です。その場合は初回の接種から5ヵ月以上の間隔を空けて2回目を接種します。また15歳を過ぎてから初回接種となれば、計3回の接種です。この場合、初回の接種から2ヵ月後に2回目、3回目は初回の接種から6ヵ月後です。

任意接種

※現在当院ではインフルエンザワクチン接種のみ対応しております。

ワクチンの種類 予防できる病気 接種の推奨期間と回数 費用
おたふくかぜワクチン
【生ワクチン】
おたふくかぜ 1歳から接種できます、その後おたふくかぜにかからなければ、接種後3年前後で2回目を接種します。 準備中
インフルエンザワクチン
【不活化ワクチン】
インフルエンザ 生後6ヵ月より接種できます。13歳未満は計2回の接種が必要です。同ワクチンの持続効果期間は約5ヵ月です。そのため流行期間(12月~3月)の直前に毎年接種します(遅くとも12月中旬まで)。 3,850円
インフルエンザワクチン
フルミスト点鼻薬
インフルエンザ 2歳~15歳(中3まで)の方で、10月24日から12月20日までの期間で1回のみ接種します。 7,700円

インフルエンザワクチン接種注意事項

  • 13歳未満の方は2回接種を推奨しております。
  • 2回目の予約は1回目から2~4週間空けてからご予約お願いします。

インフルエンザワクチンフルミスト点鼻薬注意事項

  • 発熱、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳症状等が現れることがあります。
  • ごく稀にショックやアナフィラキシーなど重大な副反応が現れることがあります。